魔法使いとは良く言ったもので、オタク、マニア、Geekになるということは深淵に潜る行為なのだと思う。
普通の人が得るものを手放し、引き換えに深い知識を得る。
勿論、そのどちらも要領良く得る人だっているだろう。
また必ずしも使い物になるかと言うとそうでもなかろう。
真っ暗闇の中を潜ってゆく。すぐそばには欲望が渦を巻いていて、ともすればその淀みにはまって抜け出せなくなる。
淀みそれ自体の研究者にでもなれればまだ良いが、人の世に馴染めない只の消費豚止まりになる場合も多いのではなかろうか。
世の中が変わり、オタクも許容されるようになった。
ネットで部品も情報も簡単に手に入る。世間一般の価値観や振舞いも、調べる事でまあまあわかるようになっている。
その為かより世俗的なライトオタと呼ばれる人々が増えたのだろう。
あまり深みに挑まず――というか世間とも折り合いがつくあたりで踏み留まり易くなった。
それでも尚魔法使い達はその辺の道を歩いているようだ。
自分の場合がそう、ライトなのだ。
下手に欲をかいたお陰で――つまりそれは"マトモな"判断をしたお陰で、まあそれなり普通の人間でいると思っている。
いやそもそも、元々の気質が田舎にいたお陰で発展しなかっただけなのかもしれない。
小学生の自分が親の運転で何度も行った無線屋はいつだったか…高校頃か?電子工作から遠退いていた間に潰れていた。
今更魔法使いになりたい訳ではない。
なろうとしても最早根気が続かない。
しかし現状、結局リア充にはなれなかったのだ。
"あちら側"の住人になる選択肢もアリだったのかもしれないな。
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